[14]水回り勉強会
今回のもぎ建てプロジェクトは「水廻り勉強会inタカラスタンダード」ということで、
ほぼ毎回お世話になっているタカラスタンダードさんのショールームにて、
実物を見ながらじっくりお話を聞いてきました。
タカラスタンダードさんといえば、ずばり”ホーロー”ですよね。
以前からホーローという素材に興味を持っていた私は、個人的にはとても楽しみにしていた回でした。
皆さんは、”ホーロー”がどんな物かご存知ですか?恥ずかしながら、私は知りませんでした。
ホーローとは金属とガラス質を焼き付けた物だそうで、特にタカラスタンダードさんのホーローは850℃もの高温で焼き付けて密着させるからこそ高品位なのだそうですよ。
ホーローの大まかな特徴は、汚れに強い・キズつきにくく衝撃にも強い・熱に強い・マグネットが付く です。
汚れが染み込むことはまずないので、いつもだったら諦めてしまうような汚れでも怖くはありません。
油性ペンで書いちゃっても落ちるんですよ。
その上、針金のような硬いブラシでギコギコ擦っても全くキズつきませんでした。
ガラスと聞くと「割れたら嫌・心配」と考える方が多いと思いますが、
男性が力強くハンマーで叩いても少し凹むくらいで、
日常生活で何かがぶつかったくらいではぜんぜん平気です。
そもそも高温な環境に耐えられたからこそ生まれた素材ですから、火を使う場所には適しています。
キッチンやバスルームにはピッタリですね。
さらに金属が含まれているので、マグネットを使った収納やディスプレイなんかが自由自在にアレンジできちゃいます。
もちろん市販の物も使用可能ですが、あのグッドデザイン賞を受賞した”どこでもラック”は、
マグネットと吸盤のダブル仕様でより強力に固定できるので、
ズレたり外れたりするマイナス要素をクリアにしてくれるオリジナルアイテムだそうで、参加された方々の関心は大きかったと思います。
丈夫でお手入れがしやすい上に長持ちする!!ホーローってなんて魅力的なんだろう~と感じずにはいられませんでした。
今回は、主にシステムキッチンとシステムバスを見学させていただきました。
システムキッチンは、とにかく嬉しい工夫や仕掛けが満載で、ラクに作業ができるようとことん考え抜かれていると感じました。
キッチンにおける最大の敵ともいえるレンジフードの頑固な油汚れをもゴシゴシ洗ってキレイにすることができるので、
普段だったらついつい後回しにしがちなお手入れも難しくなさそうです。
これまたグッドデザイン賞を受賞した”家事らくシンク”の設計も見事で、
シンク内で下準備や調理工程が進められるように作られているだけでなく、
すき間がないので清潔を保つことができます。
収納部分ももちろんホーローでできています。
目の前で昇降できる”アイラック”や水栓の奥側までも活用したプランを含め、
デッドスペースをも最大限に使って無駄なくタップリ入れられる構造になっており、
マグネットによる間仕切りから収納からインテリアから…シンクや作業スペースなど全てがホーローではありませんが、
アイディア次第で使い勝手の良いオリジナルキッチン作りを楽しめちゃいそうです。
システムバスも驚くことばかりで、なんと浴槽までホーローでできているのです。
お風呂で気になるのはやはりカビや水アカなどでしょうが、ホーローなので汚れがキズに入り込んだり浸透しない為、
ちょこちょこササッと掃除をしているだけでキレイな状態を長持ちさせることができます。
また断熱性と保温性にも優れた構造になっているので、経済的かつ冬場でもポカポカと快適に入浴を楽しむことができます。
残念ながら床はホーローではないのですが、それでもキズつきにくく汚れを落としやすい上に滑りにくくて乾きやすい素材が採用されているので安心です。
さらに頑丈であることは申し分ないのですが、
一般的な浴室は規格サイズが少なくどうしても”もったいないゾーン”ができてしまう無駄を解消するべくサイズオーダーできるのも特徴の1つで、
これができるのはタカラスタンダードさんだけだそうですよ。
壁面にはもちろんマグネットがくっつくので使い易さを追求できるだけでなくヌメリも防止できますし、
オプションも充実しているので思いきって贅沢な空間を演出することも可能です。
こんなにも良いことずくめのホーローには弱点がないのかお尋ねしたところ、
他の素材に比べて重いことと柄やカラーバリエーションが少ないこと、
やや値段が高めであることなどがマイナスポイントだそうです。
が、重い分、滑らかに開け閉めできるように工夫されていますし、
デザイン面は「比べちゃうと」なだけで十分オシャレです。
今回は、何かとストレスを感じることの多い水廻りをいかに理想的なカタチに近付けるか考え、
発想豊かな可能性を秘めたホーローについて学びましたが、
キッチンや浴室だけに留まらず使い道はたくさんありそうです。
すでにホワイトボード代わりになっていたり、タカラスタンダードさんのショールームのように外壁にも使われていたり…
写真だってプリントできるそうで、大きなパネルが展示してありました!!そうなると、デザイン的な弱点は関係なくなりますね。
毎日使う場所だからこそ、ストレスフリーに過ごしたいものです。
将来的な妄想も含め、まだまだこだわりを叶えてくれるたくさんのアイディアが浮かんできますが、
ラクに衛生的にいつまでも美しく保てる”ホーロー”は、もぎ家のどこに登場してくるのかが楽しみです。
ライター:プロジェクトメンバー E・O様